良いスーツやハンドメイドついて考える Part1

一昨日の夜、スマホに、Sさんというお客さんから突然の電話。

買い物中だったので、家に戻りかけなおすと、

『わざわざ悪いね~。実は今日、WILBEEで仕立てたスーツを着てたんだけど、
あらためて良いスーツだなと思ってさ。それを伝えたくてさ。』

何事かと思っていたので、ちょっと拍子抜けしたけど、とても嬉しい内容。

このSさん、オーダースーツに関して、非常に経験値の高い人。

普段は横浜の信濃屋、銀座のマリオ・ペコラ等でオーダーしていて、
ウチに初めて来た時に持ってきたスーツは、信濃屋の受注会で仕立てた、
現在イタリアのトップサルト、アロイジオのものだった。

そのアロイジオのスーツを見本に、『ここはこんな感じに』と細かく注文。

Zegnaの生地をサルトリア仕立てで、シングル2Bスーツを作った。

仕上がったスーツを着た時、『値段が安いから、どうかなと思ったけど、かなり良いね。』

因みに、アロイジオのスーツは約50万円したそうで、そりゃあウチのは安いよ(笑)

とりあえずは満足していただいたようで安心したが、しばらくして、Sさんが来店。

「実は、今までのスーツと比べると値段が安いので、何回か着たら差が出るんじゃないかって思ってたんだよ。
ところが、全然、遜色なくてさ。だから、また頼もうと思って来たんだよ。」

その後、立て続けに数着の注文を頂き、経営する会社の社員の人も連れて来てくれた。

ここ最近は御無沙汰しているが、一昨日のように、思い出したように電話がくる。

このSさんが、ある日、こんなことを聞いてきた。

「自分も色んな店でスーツを作ったけど、同じハンドメイドでも、着心地や値段がマチマチだよね。
例えばWILBEEのサルトリア仕立てと、あのアロイジオのスーツはどう違うの?」

そこから、良いスーツ、仕立て、等に関しての話が始まった。  続く・・

Bespoke Tailor Since1993 WILBEE